こんにちは、院長の宮間です。最近、急に寒くなりましたね。風邪などひかないように、温かくして過ごしてくださいね。
少し前のことですが、韓国に行ってまいりました。今回は単なる旅行ではなく、大学時代の友人である尹(ユン)先生が韓国で開業したということで、病院見学をさせてもらうための訪問でした。もちろん、見学後にささやかな観光も楽しみましたが(笑)。
韓国と日本の歯科医療には多くの共通点がある一方で、環境面では大きな違いを感じることができました。技術や材料に関しては、両国に大きな差はなく、基本的には同じようなアプローチが取られている印象を受けました。しかし、取り巻く社会環境や制度面では明確な違いがあり、大変に興味深かったです。
特に驚いたのは、韓国のインプラント治療に関するシステムです。韓国にも国民皆保険があり、歯科医院での治療に関しても日本と似たような保険制度が適用されています。例えば、インプラント治療は65歳以上の方に限り、2本まで保険適用されるというものです。さらに、インプラントの単価自体が日本に比べてかなり安く、韓国は世界でもインプラントの普及率が高いことを知り、驚きました。
日本ではインプラント1本あたり30万~50万円程度の費用がかかりますが、韓国では平均15万円程度で受けることができるとのこと。価格差の理由を聞いてみると、韓国産のインプラントが非常に安価で手に入ることが一因だということでした。スイス産などの高品質なインプラントもありますが、韓国産はコストパフォーマンスに優れるようです。
また、韓国ならではの文化的背景にも触れることができました。韓国では、毎年11月に「スヌン」と呼ばれる大学入試に相当する大きな試験があり、その影響で10月・11月は歯科医院の予約が減少する傾向があるとのことです。報道でよく耳にする韓国の受験戦争の厳しさを現地で実際に聞くことで、あらためてその大変さを実感しました。遠い国の話のように思っていましたが、友人の話を聞くと生々しく身近に感じます。
尹先生との再会も嬉しく、見学を終えた後、病院の近郊にある焼き肉屋さんに案内してもらい、旧交を温めました。観光客は私たち以外おらず、韓国語が得意でない私は注文を全てお任せしてしまいましたが、どのお料理も絶品で、昔話に花が咲きました。
さらに、尹先生が近々日本に来るとのことで、私も妻と一緒に彼をどこに案内しようか作戦を練っています。
異なる文化や医療システムを知ることは、私たちの視野を広げてくれる貴重な体験です。これからも学びを続け、より多くの患者様にとって有益な情報を提供できるよう努力していきたいと思います。
皆様も寒さが厳しくなる時期ですが、体調に気をつけてお過ごしください。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。