インプラント治療を受けられる患者様へ
インプラント治療は保険適応外の治療です。
当院ではインプラント治療をご希望の患者様に、最初に以下の3点についてお伝えさせていただいております。
1.メンテナンスの必要性
インプラントは治療後、定期検診などのメンテナンスやご自宅でのお手入れを継続していただくことが大切です。
2.追加治療の可能性
手術前の骨の状態によっては、「GBR法」や「ソケットリフト」などの骨を増やす手術が必要になることがあります。
これらの骨増生術には別途費用がかかります(5〜30万円)。
3.術後の経過
インプラント治療は外科処置となりますので、手術後に腫れや痛み、内出血などが数日続く場合があります。
上記について、カウンセリングでも詳しくご説明させていただきますので、お気軽にご相談ください。
インプラントとは
インプラントとは、医療器材を人の体に埋め込むことの総称です。
心臓のペースメーカーや人工関節、美容目的で入れるシリコンなど、これらもインプラントの一種ですが、歯科で使用されるインプラントは「歯科インプラント」「デンタルインプラント」などと呼ばれます。
近年では、歯科インプラント治療が普及してきたことにより、歯科インプラントを「インプラント」と呼ぶことが一般的になりました。
インプラント治療は、ブリッジや入れ歯と違い、残っている周りの健康な歯を削ったりすることがないため、見た目も良く、機能的にも優れている治療方法で、第2の天然歯と呼ばれることもあります。
インプラント治療には、「治療をする歯以外を保護できる」というメリットがあります。
入れ歯やブリッジなどの治療は、残存歯(問題のない健康な歯)に、失った歯の分まで負担をかけなければなりません。
負担の大きくなった残存歯は、破折やむし歯、歯周病にかかりやすくなるというリスクが高くなります。
そして、時間の経過とともに残存歯が不健康になってしまい、残念ながら抜歯するまでになってしまうこともあります。
最も回避するべき点は、このように次々と歯を失うことによって欠損部位が拡大していってしまう負の連鎖です。
インプラント治療を用いることで、これらの問題に対処できます。
インプラントは、骨に直接埋まっているため、咬合負担支持能力が非常に高く、他の歯に負担をかけることがありません。
当院では、歯の欠損が拡がるのを防ぐ「予防」としてのインプラントのメリットを重要視しています。
インプラント治療を成功させるために必要なこと
インプラント治療は、インプラントを埋入させる場所に骨がなければ手術を進めることができません。
たとえば、抜歯した後にそのまま処置をせずに放置してしまうと、抜歯した部位の骨は痩せてしまいます。
この状態でインプラント治療を行うと、残存歯とインプラントとの間に段差ができてしまうため、汚れがたまりやすくなり、口腔内を健康に保つのが難しくなってしまいます。
このような状態の場合には、骨を増やす「再生療法」を用いることがあります。
再生療法とは、歯槽骨や顎骨、その周囲の軟組織(歯肉)を再生させることをいいます。
また、インプラントの周囲には骨だけではなく「歯肉」があります。
歯肉の状態もインプラント治療には重要なため、適切な治療方法をご提案させていただき、歯肉のコンディションの改善を行います。
そして、口内環境を整えることも大切です。
口内環境を整えることにより、より健康な歯を保つことが可能になります。
インプラント治療は、患者様一人ひとりの口内環境により治療方法が異なりますので、しっかりと検査を受けていただき、医師の診断を仰ぐことが大切です。
インプラントは、骨に埋入するだけではなく、歯肉の状態や口内環境も考慮することで、治療後に健康な状態を長持ちさせることができます。
コンピューターガイドシステムについて
当院では、手術前にはCT画像を用いてシミュレーションを行います。
また、ほぼ全てのケースにおいて、コンピュータガイドシステム(サージカルガイド)を用いて治療を進めます。
コンピュータガイドシステム(サージカルガイド)とは、インプラントの埋入位置を術前にあらかじめ決めることにより、正確な位置にインプラントを埋入できるようにするガイドシステムのことを言います。
事前に撮影しておいたレントゲン写真(CT)上で、実際に使用するインプラントと同じメーカー、形態(長さ・太さ)を再現したものを重ね合わせ、コンピュータ上で理想的な埋入位置をシミュレーションします。
このデータを元に、サージカルガイドというものを作成します。
サージカルガイドは、インプラント手術の際に、シミュレーション通りの位置にインプラントを埋入することをガイドするための装置になります。
これらの安全な処置により、理想的な位置にインプラントを埋入できる、万全の状態が整います。
インプラント治療の予後について
インプラント治療後、快適に予後を過ごしていただくためには、患者様のホームケアも大切です。
日々の生活の中で、しっかりと歯磨きをしていただき、「フロス」や「歯間ブラシ」などの補助器具を使用していただく必要があります。
インプラントは天然の歯に近いものではありますが、天然の歯と比べると管理が難しく、ケアを怠ってしまうと、「インプラント周囲炎」という歯周病のような状態になってしまいます。
インプラント周囲炎は症状が出にくく、発覚したときにはインプラントを支える骨がなくなってしまうなど、手遅れになるケースが少なくありません。
そのため、3ヶ月に1回程度の間隔で来院していただき、定期的な検診とメンテナンスを必ず受けてください。
また、人の咬み合わせは、年々少しずつ変化していきます。
しかし、インプラントは骨に固定されているため、他の歯の変化に合わせて位置が変わることはありません。
そのため、咬み合わせの変化に合わせて、インプラントの咬合状態も調整しなければなりません。
当院では、インプラント治療から予後まで、しっかりとサポートさせていただきますので、まずはお気軽にご来院ください。
インプラント治療の流れ
インプラント治療料金
治療の種類 | 詳細 | 部位 | 料金(税込) |
---|---|---|---|
検査費用 | CT撮影費用¥11,000を含みます。 | ¥22,000 | |
インプラントガイド作成料 | インプラントを適確な位置に埋入するために、コンピューター上で設計されたガイド装置です。 | ¥55,000~110,000 | |
インプラント体 | ストローマン社製です。 | ¥165,000 | |
手術費用 | インプラントの埋入手術費用です。 | ¥88,000 | |
アバットメント(チタン) | 奥歯では主にチタン製のものを使用します。 | ¥33,000 | |
アバットメント(ジルコニア) | 前歯部など審美的な部位ではジルコニアを用います。 | ¥44,000 | |
上部構造(被せ物) | シルバー | ¥55,000 | |
ジルコニアオールセラミック(奥歯) | ¥132,000 | ||
ジルコニアオールセラミック(前歯) | ¥165,000 | ||
PGA合金(GOLD) | ¥132,000 |
※合計例:
奥歯 メタル ・・・¥385,000
奥歯 セラミック・・・¥462,000
前歯 セラミック・・・¥495,000
※根管治療費込みの料金です。また、処置後に被せ物が別途必要になります。(¥55,000~132,000)